【短期・中期・長期留学】海外で学ぶメリット・デメリット

はじめに:留学準備

英語を学びたい人にとって必ずちらつくのが留学。

自分にどのスタイルが良いのかを理解してしっかり考えてから準備をしないと、大きな失敗をしてしまいます。

私は

  • 4週間のハワイ大学短期語学留学
  • 1年半のイギリス大学院留学

を経験して、現在は大学で英語を教え、国際化推進や留学業務にも携わっています。また、

  • 3か月の中期留学プログラム
  • 4か月~12か月の長期留学派遣

こんな仕事もしてきました

この経験を踏まえて、この記事では期間・大体の費用、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

この記事を読むと、自分がどの留学にあっているかを具体的に検討できます。

短期留学 (1-4週間 、費用30-50万円)

メリット ① 気軽さ

TOEFL、IELTS、TOEICなど資格試験のスコア無しでも申し込めることがあります。

チャレンジしやすいです。

また観光ビザで入国もできることがあるので、良い意味で気軽に挑戦できます。

メリット ② 本業との調整

期間によっては、長期休暇や有給などを使って本業を継続しながら挑戦することができます。

(長期だと本業をストップしなければいけません。)

部活で忙しい場合でも、部長や監督に相談していくことができます。

私は大学生の時は硬式野球部でしたが、4週間ハワイ大学に研修に行きました。

メリット ③ 経済的負担

国や地域、期間にもよりますが、

 

  • アルバイトで頑張って貯めたお金
  • 今ままでの貯金

 

以上から検討もしやすいです。

手持ちがなくても、熱意を示しご家族に相談することもできるでしょう。

デメリット ① 効果は薄い

所属先はおそらく語学学校になり、期間が短いので、教員やクラスメートとの交流が深くできません

また、ホストファミリーとの時間も短いです。

事前の準備がないと語学力アップは望めません。

少し慣れたら帰らなきゃ、という感じです。

デメリット ② 母国との距離感

初めての場合、安全性や人気の場所になることが多いです。

そうなると観光地、つまり、日本人であれば日本人が多い場所になります。

クラスメートも日本人、街中やお店にも日本人、となると日本と環境は変わりません。

デメリット ③ 勉強より観光

初めての海外の場合、母国との街並みや食事の違いに感動し、勉強どころではなくなってしまいます。

勉強に来ている意識を忘れてしまうことがあります。

初期費用を抑えて、初めての海外にチャレンジしてみたいという人におすすめ。

ハワイのダイヤモンドヘッド付近から見た海

私はは大学生2年生の時に4週間プログラムでハワイに行きました。また、最近ハワイに学生の引率にきました。
やはり、多くの日本人は日本人同士で固まる傾向があります。
それではあまり意味がありません。
短期間でも、日本人同士で固まらず現地の人と交流を深めることが大切です。

中期留学(3か月前後、費用100-150万円)

メリット ① 短かすぎず長すぎず

3か月の学生派遣をしていた時に、学生の声で

「初めての海外でもちょうど良い期間」

という声がありました。

語学学校のプログラムも短期より組みやすいので、短期よりも良い学習効果があります。

メリット ② 「英語脳」感覚の認識

英語圏での生活が1か月以上続くと、

  • 英語がすっと出てくる感覚
  • 自分が英語を話している夢
  • 独り言が英語

以上のような経験ができます。

もちろんしっかりと英語を勉強することに集中できていればですが。

メリット ③ 「観光」から「生活」へ

到着時のワクワクや観光気分から、現地の人のように生活しなければいけなくなります。

従って、

  • 洗濯
  • 食事
  • 友人との交流

など、工夫によっては限りなく現地の人に近い生活を経験することができます。

デメリット ① 短くもなく長くもなく

メリット①を違う視点で考えた場合、

  • 勉強するにはもう少し長くいたい。
  • 費用を抑えたいのであれば短期で良い。

悪く言えば中途半端で、判断が難しい留学スタイルです。

デメリット ② 帰国のタイミング

派遣した学生が良く言っていましたが、

やっと英語ができる感覚をつかめてきた頃、生活に慣れた3か月で帰らなければいけません。

日本に帰りたくなる感覚が出ることでしょう。

デメリット ③ 本業との調整

長期休暇期間や有給休暇のみでは行けません

学生であれば

  • 単位振替制度があるかどうかを所属先に確認する

本業がある方であれば

  • 会社に確認

以上をなるべく早めにしたほうが良いでしょう。

初めてだけど、目標もあるし長めの留学に挑戦したい、という人におすすめ。

長期留学(6か月以上、費用200万以上)

メリット ① 学位を目指せる

短期・中期ではない魅力です。

有名大学の学位があれば堂々と履歴書に書けるでしょう。

語学学校でなく正規の学生となり、大学の授業を受けられる可能性があります。

メリット ② 生活→日常

語学学校では英語を学ぶ留学生がクラスメートです。

学部留学であれば、学位を目指すクラスメートとなります。

交流の仕方や普段の勉強など、留学生感が消えます

メリット ③ 語学力の飛躍

学部留学では、英語はその学位を取得するための道具として、使いこなさなければいけません。

リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング、全てのスキルが無意識に上がります

デメリット ① 経済的負担

短期・中期とは比べ物にならない費用がかかります。

まずは所属先の教育機関に

  • 「交換留学」
  • 「授業料減免」

があればそれを目指した方が良いです。

あるいは、地方自治体や各種奨学金団体の情報を早めに収集する必要があります。

デメリット ② ホームシックなど

簡単に帰国することができません。

ホームシックはもちろんのこと、病気やケガになった場合、かなりの精神的負担となります。

私はイギリスでサッカーをした際、後ろからスライディングされ、倒れた時にひじを負傷して、病院に行きました。初めての海外の病院だったので、怖かった覚えがります…。

海外留学保険はもちろんですが、留学先で身近に相談できる友人がいるかどうかがポイントです。

デメリット ③ 語学学校止まりだった場合

語学学校の求める成績や資格試験のスコアが満たないと、留学期間ずっと語学学校で英語を勉強することになります。

語学学校はもちろん有益ですが、4か月以上語学学校に所属するのであれば、留学前に学位取得や学部授業聴講制度がないかをあらかじめ確認しましょう。

費用に余裕があり、取りたい学位がある、目的意識・覚悟がある人におすすめ。

イギリスの街に行くと海付近にある pier という桟橋

筆者は1年半ほどイギリスの大学院で学位を取得しました。

まとめ

留学といってもレベルや事情によって様々なスタイルがあります。

自分の今の状況を分析し、どの留学が良いかを判断することが失敗の予防になります。

今まで、長期留学から帰った学生と面談をした際、その学生が I think を「アイシンク」と言っていました。

留学をするだけでは語学力はあがらないことをあらためて感じました。

留学はもちろん有意義ですが、深く考えずに周りに流されて留学をしても、良いカモにされてしまいます。

そんなことがないように本ブログでも他に扱ってみたいと考えています。

↑に関してアップデートしました。

留学の情報収集に関しては

留学を成功へ導く情報収集の方法
留学は内容が良くなくても「成功した」と思い込みたくなります。失敗に気づかない、という失敗をしないよう、しっかりと準備をしましょう。この記事では具体的にどのように準備をすればよいかをハワイ、イギリスに留学経験のある現役大学英語教員が伝えます。

こちらを。

イギリス留学で感じたことに関しては

【イギリス留学の現実】国際化・グローバル化の嘘
イギリス大学院留学は、一部の人たちは、お金で学位を買うビジネスと化しています。日本ではいまだに「国際化」「グローバル化」と言っていますが、注意しておかなないと、世界的な視点とずれすぎてしまう危険性があります。

こちらを参考にどうぞ。

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