TOEICリーディング:最高の脳みそエクササイズ(地獄のエクササイズ)
TOEICは120分です。
リスニング45分
リーディング75分
時間との戦いです。速さに加えて正確性も求められます。
特にリーディングはキツイです。
実力があればコツや対策など必要ないかもしれません。しかし、
- TOEIC受けるのは初めて~2回目
- 模試を始めてやってみた
こんな方々にとっては、リーディングは苦痛でしかありません。
少しでもどうやれば攻略できるかのコツは知っておいて損はないです。
そこでリーディングのパートごとに、対策を説明します。
Part 5 短文穴埋め問題 30問
ここは単語・文法知識で稼げます。
逆に言うとこれらをおろそかにしていると全然取れません。
また出題の傾向で大きく分けて2種類あります。
5秒で解く問題
以下のような問題は瞬間的に判断して、超速で解きます。
例題です。カッコには何が入るでしょうか:
You are ( ) English.
A study
B studied
C studying
D have studied
答えは
C studying
です。この問題では
カッコの前後だけを見てこれがわかるかどうかが求められています。
中学英語で習うものですが、この基本がないとできません。
これができないと
A You are (study) English. [間違った文章です]
B You are (studied) English. [「受動態」(受身表現)で、あなたは英語を勉強される、となりますが、意味を成しません]
C studying[これが正解]
D have studied [have+動詞の過去分詞で、~したことがある。~してその状況が現在まで続いている。]
と理解に苦しんで、時間を食ってしまいます。
TOEICではこのような基本的な問題も出ることがあるのです。
15秒かけてよい問題
全文を見て意味を理解しないと解けない問題があります。たとえば
TOEIC is difficult so it is ( ) to study English everyday.
A. important
B. relaxing
C. miserable
D. complicated
日本語訳
TOEICは難しいので英語を勉強することは( )。
A重要だ
B落ち着かせる
Cみじめだ
D複雑だ
このかっこにあう文脈を理解する必要があるので、全文を読む必要があります。
答えは
A
です。
対策:語彙・文法を瞬時に判断する能力UP
模試をやった時に解答確認だけになっていませんか?
これはもったいないです。
英英辞書で語彙力を
わからなかった単語は、調べましょう。絶対に。
英英辞書で。
回り道に思うかもしれません。
ただ、TOEICで日本語を使う時間はありません。
英語を英語で理解するクセを付けていきましょう。
TOEIC力だけでなく「英語力」が上がります。
英英辞書の定義がわからなかったら、さらに調べましょう。
英英辞書で。
数珠つなぎのイメージです。
面倒くさいですが、英英辞書。これです。
文法知識
文法は中学高校で使ったワークなど1冊で十分です。
1冊以上はいりません。複数買わないでください。
近くの図書館に文法書があればそれでも良いです。
あるいは1冊は自宅に持っていたほうが効率が良いです。たとえば
こちらは元々『総合英語Forest』として出版されていたものが名前を変えて出版されたものです。
私は高校2年生の英語の家庭教師をやっていた時があります。
英語が苦手な高校生にとって、説明しやすく、とても使いやすいです。
もっと具体的に文法の勉強
単に文法書を読んでいても吸収は難しいです。
野球を知らない人が、いきなりルールの本を読んで理解しようとするのと同じです。
順番としては
- 模試をやる(まずは実践をやってみる)
- わからなかった文法をノートにメモ(実践でつまづいたところを確認)
- その文法を文法書で確認(失敗の改善)
という流れです。
間違えたところのルールを確認する、というイメージです。
「自分で」やるのは難しいですよね。
ですがこの記事を読んでくださっている時点で、TOEICについて自分で調べようとしています。
おそらく何らかの形で受験を検討、決断したと思います。
できるんです。
練習がなぜ大切かについては
こちらもご覧ください。
Part 6 長文穴埋め問題 16問
↑のPart 5 で説明した語彙と文法は引き続き重要です。
それに加えて
- 長文の流れ(文脈)を理解
- 選択肢の文章を理解
4問に1問はこの難しい作業が出てきます。
対策
Part 5 の対策「語彙・文法」に加えて「長文を理解する力」が必要です。
これについては↓のPart 7 以降で説明します。
Part 7
ここでも語彙と文法は必須です。基礎はどこでも重要です。
それにプラスして、Part 6の長文・文脈理解が追加されます。
さらに日常・ビジネスの感覚も必要になってきます。
1つの文書:29問
- メール
- チャット
- チラシ(クーポン)
- ホームページ
- 同僚あてのメモ・手紙
- 新聞記事
具体的に言うとこのような文書がでてきます。
複数の文書:25問
↑に加えて
- 表
- データ
など2~3つの文書から読み取る必要が出てきます。
対策:読み取りの技術・スキミング・スキャニング・精読
スキミング(Skimming)
Skimは動詞で「すくい取る」という意味があります。
たとえば
Skimmed Milk([脂肪が]すくい取られた牛乳)
があります。
今では無脂肪乳や脱脂粉乳など、と言われています。
つまり脂肪分がすくい取られた牛乳です。
文章を読むときにも、情報をすくい取ります。
必要な情報だけを拾い読むのです。
これは普段やっています。たとえば
- 広いショッピングモールに初めて来た
- ドラッグストアがどこにあるかわからない
- 館内マップを見る
- ドラッグストアがどこにあるかを探す
↑の3~4の流れがスキミングです。
問題:「広いショッピングモールの中でドラッグストアはどこにあるか」
答えはマップ記載にされています。
このように、必要な情報を長文の中から探すことが求められます。
スキャニング(Scanning)
Scanは「体を検査する」意味があります。
体を検査する機会のことは、スキャナー(scanner)と言います。
カタカナにまでなっていますね。
これに加えて「ざっと目を通す」
という意味があります。
スキャニングは、全体をざっと読んで大意を把握する方法です。
これも普段やっています。たとえば家に届く郵便物
- チラシ
- 役所からの封書
- 何かの通知・はがき
これが届いたらどうしてますか?
最初の文字からじっくりと一文字一文字読んでいますか?
おそらく、
- さーっと全体を読む
- 重要なところを見つける
- いるかいらないか判断
さりげなくこんな作業をしているはずです。
スキャニングは、このように全体をすばやく流し読んで、どこが重要かを見つけるスキルです。
精読
もし「スキャンニング」した役所からの葉書で
「あなたは水道代を滞納しています。指定の期日までに払ってください。
期日は___________です。」
とあったら、この「期日は____」の部分、かなり丁寧に読みませんか?
これが精読です。
じっくりと間違えないように意味をくみ取るスキルです。
対策:実際に出題される文章を経験する
以上で説明したスキミング、スキャニング、精読を実際にどんどん経験してみましょう。
ホームページ
現代の会社、有名企業であれば英語のページは大体持っています。
- お気に入りのブランド
- 好きなアーティスト
などのホームページに行って、スキミング、スキャニングをやってみましょう。
新聞・ネットニュース
興味があるトピック・単語からでも良いのでスキャニング・スキミングしてみましょう。
たとえば
- 世界が日本をどう報道しているか
- MLB大谷翔平の打席の結果
- BBCやThe New York Timesをお気に入りにして毎日見る
など方法は色々あります。やってみましょう。
メール・チャット
実際に英語でメッセージのやりとりをしてみましょう。
- 英語の先生
- SNS
- 英語圏の有名人
- 自分の興味と似ている人
- ↑をフォローしている人
なんでも良いです。
SNS(Twitter、Facebook)やYouTubeの投稿に、コメントするのはすぐにできます。
受身のSNSで時間が潰れていくより、積極的に英語で絡んでいくことは良い経験です。
やらないより、まずはやってみることです。
メッセージに対する返信は、あなたのために作られた英文です。
誰かのために作られた教科書の英文ではありません。
返ってきた英文メッセージを一語一語しっかりと読む感じ
つまり「精読」する感覚がわかります。
チャットだったら「早く返さないと」と焦ります!
以上で重要なのはできる限り英語に触れ続ける、つまり英語脳を作ることです。
これは留学しなくても、日常の工夫でできます。詳しくは
こちらをご覧ください。
対策:英検準1級の長文をやる
何故TOEICなのに英検、そして準1級なのか? 疑問だと思います。理由としては
- 同じ形式(長文穴埋め)がある
- TOEICより少し難しい(内容が濃い)
これです。難しめの問題で特訓ができます。
英検とTOEICはジャンルが異なります。
異なるからこそ、TOEICに戻ってくると成長が感じられます。
私もかなりこれで成長しました。
まとめ:戦略を整えつつ特訓
- Part 5 短文穴埋め問題 30問
- 単語・文法知識
- 5秒で解く問題
- 15秒かけてよい問題
- 英英辞書を活用
- 中学高校で使った文法ワーク、あるいは『総合英語Evergreen』
- Part 6 長文穴埋め問題 16問
- 語彙・文法+長文を理解する力
- Part 7(1つの文書:29問+複数の文書:25問)
- スキミング・スキャニング・精読を活用
- ホームページ、SNS、英検準1級を活用
以上の戦略で毎日コツコツと実力を上げましょう。
「毎日」が大切です。
試験日まで愚直に進めましょう。
この「愚直さ」をもっと追求したいという方は、少し厳しい意見だとは思いますが
ぜひ、こちらを読んで、当日まで備えてください。また
- 英語を仕事として使う(いたい)
- 長期的に英語と付き合っていく予定
などの場合は、今後の自分への自己投資の材料として
こちらも参考にしてみてください。
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